気象病:冷えると下痢に
コラム
冬の爆弾低気圧による急激な気温低下や
夏の冷房の効き過ぎによっても身体が冷えて
下痢になる方がいます。
そこで今回は、下痢にならないように予防法
について述べます。
これからの季節は、どこに行っても冷房が入り
ますので、どのような処方をどのタイミングで
服用すれば良いのかについても具体的に見て
いきましょう。
冷えて下痢になるには、三つのタイプがあります。
①お腹が冷えて下痢になるタイプ
俗に言うお腹が弱いと言う方は、お腹が冷えやすいと
言えます。ちょっとスイカが食べたり、少しかき氷や
アイスクリームを食べても下痢になります。
冷房で冷えても下痢になりやすと言えます。
処方としては、まずお腹を温める甘草乾姜湯に
朮と人参を加えた理中湯が適応となります。
②足先から冷えて下痢になるタイプ
普段から足先の冷えを自覚している方です。
冷房などで更に足先が冷やされて、冷やされた
血液が足先から下腹部に戻り、腹痛や下痢になります。
そこでこのような方には、足先の血行を良くして
冷えを改善する必要があります。
そこで用いる処方は、当帰四逆湯が適応になります。
③全身が冷えて下痢になるタイプ
爆弾低気圧によるによる気温低下や冷房の効きすぎ
によって、背中・腰・下腹部・臀部・足先など
全身に冷えを感じます。更にお腹も冷えやす。
外も内も冷えやすいタイプです。
外から侵入してくる冷えと内も冷えやすい事を
解決するために、五積散と言う処方を用います。
このように、それぞれのタイプ別に的確な
処方を用いる必要があります。
☆ポイントは漢方薬の服用の仕方
朝・昼・晩と一日三回の服用では、上手くいきません。
これからの時期にとても多い、夏のセミナーなどに
参加する方の予防的な服用方法について述べます。
セミナーが朝の10時から17時までとします。
エキス顆粒で一日三回、処方したとします。
できるだけ小さなマホービンにお湯を持って
行って頂き、10時・12時・14時にお湯に
溶いて服用してもらいます。
このように、セミナーが始まりましたら、
二時間起きに三回の一日分を服用してしまうのです。
このような服用の仕方によって、効きすぎる冷房
からの下痢を予防する事ができるのです。
的確な処方の選択、そして予防に有効な
服用方法、効果を出すためには重要なことです。