漢方の勉強の仕方が分からない?
研究会
■30代の女性薬剤師さんからのご相談
関西圏で漢方薬局を開業している方です。
主に女性を対象にされていて、
月経困難症、更年期障害、不妊などで
お困りの方が来られるようです。
今まではメーカーの講習会に参加したり、
あとは独学で頑張ってこられたとのこと。
ここにきて、効果が出ない症例について、
なぜ?
効き目が出なかったのか?
処方の選択が誤りなのか……
ご自身に迷いが生じたとのこと。
■婦人科疾患は学んだが、結果が出ない。
そこでお聞きしました。
婦人科疾患についての講習会を受けたり、
そのような内容の書籍を読んで、
勉強されてきたのですよねと。
はい、そのような婦人科疾患の講習会には、
積極的に参加してきました。
書籍もそれなりに読んできました。
しかし、結果が思うようになりません。
■総論を学ぶことの重要性
そこで以下のような話をさせて頂きました。
例えば、婦人科医や小児科医が漢方を
学ぼうとしたとき….
それぞれの専門領域の疾患について
学習する前に重要なことがあります。
それぞれの専門領域は各論の話です。
各論を学習する前に、
まずは総論を学ぶ必要があります。
人体を漢方で考える生理、そして病理、
全体としての病態。
漢方では人体をどのように見るのか。
それには、例えば経方理論においては、
傷寒論・金匱要略をただ読むのではなく、
構造を理解しながら学習していく必要があります。
これが総論になります。
総論があってこその各論なのです。
■総論を学び直すという選択肢
総論としての学習が終えてから、
各論である婦人科疾患や小児疾患に
フォーカスを当てての漢方学習になります。
そして、実際の臨床においては、
総論と各論を行ったり来たりします。
今まで抜け落ちていた総論の学習から
もう一度初めてみては
いかがでしょうかと
お話をさせて頂きました。
Lab collage
漢方コラージュ
戸田一成
代官山 東京