排卵日の体調不良 だるい 微熱:漢方コラージュ代官山
コラム
月経前後の体調の乱については、
良く認識されています。
ところが意外と排卵日前後にも
体調不良を感じてる方も多くいます。
排卵日の体調不良について見ていきましょう。
☆排卵日とホルモンの関係
女性のカラダは月経が終わって卵胞期に
入りますと、子宮の内膜を厚くして体温を下げる
働きのホルモン・エストロゲンの分泌が増えて
低温期に入ります。
そして排卵が起こりますと、子宮内膜の厚みを
維持するために体温を上げるホルモン・プロゲステロン
が分泌されて高温期に入ります。
このように排卵を境にしてホルモンの変化が
急激に起こるため、カラダに負担がかかり
体調不良を招いてしまうのです。
☆排卵日のお困り症状
・排卵痛
・排卵出血
(不正出血ではないので病気ではありません。)
・だるい
・微熱
・冷える
・浮腫み
・頭痛
・めまい
・吐き気
・腰痛
・イライラ感
・胸の張り
・肌の荒れ
このような症状が排卵日前後に
見られます。
☆漢方の考え方
月経痛の場合は、主にプロスタグランジン
というホルモンによって子宮が収縮する
ことによって起こる痛みです。
ここでの漢方治療としては、子宮の収縮を
弛緩させることになります。
子宮は筋層でできてますから、筋層の収縮を
緩めてあげることになります。
漢方薬としては、芍薬甘草湯が収縮を弛緩
させてくれます。
そこで、芍薬甘草湯を内包する処方を
使いますと効果が出ます。
排卵痛は卵子が排出される時に卵胞が破れ
腹膜を刺激することから起こる痛みに
なります。
この時期痛みというよりは、お腹が張った
ような痛みと感じる方が多いようです。
さらに痛みは腰や子宮の周囲に波及して
ズキンズキンと痛む場合があります。
排卵日の不調において漢方の考え方
として、
低温気 ー 排卵 ー 高温期
「この流れを整える」事です。
1800年ほど前に書かれました、
漢方の書籍『傷寒論』『金匱要略』
の中にその記載があります。
排卵日の不調としては、排卵痛や微熱
だけでなく、素体としての冷え症・むくみ
などの症状も合わさって出てきます。
お一人お一人の病態に合わせて、
的確に漢方処方を組む事によって
効果を期待する事ができます。
漢方コラージュ代官山
漢方研究会コラージュ
戸田一成
代官山 東京