漢方コラージュ代官山:「雨の日頭痛と生理痛」4つのパターン。
コラム
雨の日頭痛と生理痛を伴う方は、
非常に多い印象を受けます。
この2つの病症を治療し結果を出すには、
多くの症例数を経験したことによるコツが
非常に重要になります。
雨の日頭痛と生理痛の共通した病症は、
「痛み」になります。
そして、痛みの強弱によって、
以下の4つに分類できます。
1.雨の日頭痛・強 〉生理痛・弱
2.雨の日頭痛・弱〈 生理痛・強
3.雨の日頭痛・強 ― 生理痛・強
4.雨の日頭痛・弱 ― 生理痛・弱
単純に雨の日頭痛処方+生理痛処方とは、
行かないのです。
☆pointー芍薬
雨の日頭痛には、芍薬という薬草を使い
ますと、効果が出にくい現実があります。
また、生理痛という病症には芍薬を使うと
効果がでやすい現実があります。
この矛盾をどのように解決するのか?
☆実際の臨床から学んだコツとは?
(但し根底には『傷寒論』『金匱要略』
という書籍の理解を必要とします。)
「段階を踏むという事」
同一方向性の病理にたいしては、
一括で処理して良い。
これは、今東京駅にいたとします。
名古屋に用事があるため東京駅から
東海道新幹線で名古屋を目指します。
そこに、大阪に用事の連絡が入ったとします。
東海道新幹線の延長上に大阪はありますので、
一括で用事を済ますことができます。
名古屋という病症と大阪という病症は、
同一方向性の病理として治療ができます。
名古屋ー雨の日頭痛
大阪ーめまい
この2つの病症は同一方向性の病理のため
一つの処方で治療ができます。
段階を踏むとは?
雨の日頭痛が名古屋だとすると、
生理痛は仙台に相当します。
東京駅にいたとすると、
名古屋と仙台は同時に行くことは
できません。
そこで、東京駅から名古屋に向かい
雨の日頭痛を処理してから、
東京駅に戻り、今度は仙台という
生理痛に対処するのです。
このような流れを、段階を踏むと言います。
☆具体的にみていきましょう。
1.雨の日頭痛・強 〉生理痛・弱
この場合は、芍薬を含まない処方で
雨の日頭痛を先に治療します。
一番症状が強かった時を10として、
2レベルまで落ちた段階で、
芍薬を含む生理痛処方に切り替えます。
段階を踏んでの治療になります。
2.雨の日頭痛・弱〈 生理痛・強
このケースでは先ほど①の反対の
段階の踏み方での治療になります。
3.雨の日頭痛・強 ― 生理痛・強
こんどは、どちらも辛い。
辛さのスコアでは、どちらも10です。
この場合経験的になるのですが、
先に芍薬を含まない雨の日頭痛処方で
対応しまして、辛さのレベルが2まで
落ちましたら、芍薬を含む生理痛処方に
切り替えての治療になります。
この手順の方が治療結果が短くて
済みます。
4.雨の日頭痛・弱 ― 生理痛・弱
このパターンで来られる方は、
少ないです。
恐らく日常の生活にそんなに、支障をきたす
ことが無いためと思われます。
この場合は、どちらも痛みの程度が弱いので
段階を踏まず、芍薬を含む処方で一括に
治療することができます。
このように、
雨の日頭痛とと生理痛の漢方治療は、
それぞれのタイミングで、
芍薬をいれたり、
芍薬を外したり、
段階を踏んで治療することがコツ
になります。
現在、漢方治療を受けていて、
結果が出て無い方は、
雨の日頭痛処方+生理痛処方
このようになっていないか?
確認されてみてください。
漢方 コラージュ 代官山
漢方研究会 コラージュ
戸田一成
代官山 東京