コラム

漢方コラージュ代官山:自律神経失調の漢方:疲れ・だるい ・朝起きれない

コラム

現代医学からみた自律神経失調症

 

自律神経とは、カラダのさまざまな機能を

無意識のうちに自動的に働いている神経です。

呼吸・脈拍・胃腸の動きや消化・汗による

体温調節・免疫などなどは、無意識のうちに

調整されています。

 

自律神経失調症とは、特定の疾患名ではなく、

交感神経(日中に活発になるアクセル)と

副交感神経(夜間のように安静時の活発になるブレーキ)

の二つのバランスが崩れた状態を意味する用語です。

 

自律神経が乱れる要因としては、

学校や会社での精神的ストレスや、

職場や環境における気温・湿度などの身体ストレス

があります。

また、生活習慣の乱れや更年期障害による

女性ホルモンの減少が自律神経に影響を

与えます。

 

症状としては、疲れ・だるさ・めまい・冷えのぼせ

・下痢・便秘・動悸・喉のつまり感などなどが

あります。

 

治療としては、自律神経調整薬・安定剤・睡眠薬

などが対象療法として用いられます。

 

漢方からみた自律神経失調症

 

自律神経の乱れの症状と漢方治療は相性が良いと

言えます。

病院などで自律神経失調症と診断された方に

漢方を処方してみると、良い結果が得られる

からです。

但しここで重要な事があります。

現代医学からみた自律神経の乱を、

漢方の考え方に置き換えるという

作業が必要なのです。

自律神経失調症だから決まった

漢方処方があるわけではないのです。

 

自律神経の乱を漢方的に考えるには、

以下の三つの漢方としての考え方が

基本になります。

 

 

身体における陰陽

 

自然界においては、太陽が昇って

太陽が沈むまでの日中がになります。

太陽が沈んで夜の闇が訪れ夜明けまでが

になります。

朝目が覚めて活動するエネルギーが陽です。

この陽は現代医学で考える交感神経に相当

します。

夜になって気持ちもゆったりとして

眠りにつく状況が陰になります。

この陰が現代医学でいう副交感神経に

相当します。

活動エネルギーとしての陽と、

ゆったりと眠りにつく陰とが

バランス良く保たれていれば

自律神経も安定していると言えます。

ここでの陰陽の過不足が起こりますと、

体調不良となりますので、

陰陽を整える処方として、桂枝湯が適応に

なります。

そして、この陰陽のアンバランスの違いにより

桂枝湯にさまざまな加減をして実際には用いる

のです。

 

身体における気・血・水の流れ

 

漢方で考える身体の生理的な流れは

三つあります。

この生理的な三つの流れも、

自律神経の働きに大きく影響を

及ぼします。

 

・気の流れ

気の流れが乱れますと、自律神経にも影響が

及び、疲れやだるさの原因になります。

そこで気の流れを整える、漢方処方を

服用して頂く事になります。

 

・血の流れ

血は身体にとって栄養素になります。

そこで血が十分に働かないと、栄養が

行きわたらなくなり、

やはり自律神経の乱につながります。

肌が乾燥したり、髪の毛がパサついてきます。

栄養のバランスも考えた食事をしっかりと

摂る事も重要になります。

 

また、血の流れが滞ってしますと、漢方で考える

瘀血という病理になってしまいます。

瘀血の発生も自律神経に影響を及ぼします。

瘀血を解消するために桂枝茯苓丸・

桃核承気湯・通導散などを処方します。

 

・水の流れ

水の流れが滞りますと浮腫みが発生します。

過剰な水の停滞は、自律神経に負担をかけます。

そこで水の巡りを良くする五苓散・茯苓沢瀉湯

・当帰芍薬散などを処方します。

 

自律神経の働きを正常に保つには、

どの流れもスムーズに流れる必要があります。

 

 

身体における五臓六腑の働き

 

自律神経失調症を漢方的に考えるにあたって、

五臓六腑では「肝」がとても重要になります。

漢方で考える「肝」の生理的な働きとして

「疏泄(そせつ)」があります。

この働きは身体の気がスムーズに巡るように

コントロールする事です。

ひとたび気の流れが停滞しますと、

クルマで渋滞が起こるように、

気の流れも渋滞してしまいます。

渋滞に巻き込まれますとイライラするように、

気の流れも停滞しますと、怒りやすくなったり、

イライラしてしまいます。

このようなメンタルの状態は、

自律神経を乱してしいます。

自律神経失調症の原因になるのです。

そこで、疏泄の失調により気の停滞が起こるので

気の流れを良くする必要があります。

そこで用いる処方は、

四逆散・柴胡疏肝散・大柴胡湯などになります。

 

 

このように自律神経失調症は、

漢方の考え方に置き換えて、

今何が問題なのかを見える化して

治療にあたる事がポイントになります。

 

それでは実際の症例を見ていきましょう。

 

陰陽のバランスが乱れた症例

 

女性 36歳 身長158cm 体重47kg

会社の部署が変わって、新たな人間関係について

悩むようになってから、体調が悪くなってきました。

食欲もあまり無く、体重も3kgほど減少しました。

体重が減るとともに身体の冷えを感じるように

なりました。

夜の眠りも浅くなり、朝起きてもボートしてしまいます。

そして、夜中に動悸を感じるようになったのです。

内科を受診して検査をしましたが、異常はないとの事です。

 

対人ストレスより食欲が無くなり、体重も減少すると

同時に冷えを感じるようになります。

これは、活動するエネルギーである「陽」が損傷を

受けた事を意味します。

また、ストレスにより眠りが浅くなり夜間に動悸を

感じるのは、「陰」がダメージを受けたことに

なります。

そこで、陰陽を補いながら動悸を鎮静させる事を

目的として、桂枝加竜骨牡蛎湯を服用して頂きました。

2週間ほどの服用で夜間の動悸はほぼ消失しました。

その後も継続して服用する事によって、食欲も戻り

冷えも解消されました。

ストレスから自律神経が乱れ、漢方で考える陰陽が

消耗した事による、体調不良だったのです。

的確な処方の投与により、速やかに改善されて

症例になります。

 

漢方で考える「血」が不足した症例

 

女性 38歳 身長152cm 体重49kg

会社に勤めながら資格をとるために、

夜間に専門学校に通っています。

仕事と勉強の両立は、心身ともにストレスを

感じてしまいます。

半年した頃より、目の疲れが気になるように

なりました。

その頃から抜け毛も目立つようになりました。

これは、仕事と勉強のストレスにより、

自律神経が失調して、漢方で考える「血」が

不足した事が原因です。

そこで、当帰建中湯の服用により、「血」が

補われることによって、目の疲れや抜け毛が

改善された症例です。

 

漢方で考える「肝」の働きが失調した症例

 

女性 48歳 161cm 53kg

半年前頃より、生理の周期が乱れ初めました。

同時に生理前になるとイライラが気になり

だしました。少しの事でも怒りやすくなったと

自分でも気づくほどです。

そして、時々急にのぼせるようにもなりました。

このような症状は、加齢に伴う女性ホルモンの

減少に伴い、自律神経の働きが乱れて起こる

更年期障害です。

漢方で考える「肝」の疏泄の働きが乱れた事に

よるものです。

そこで、「肝」の疏泄の働きをスムーズに

するための処方を服用して頂きました。

三か月ほどの服用で、イライラや怒りやすいと

いうメンタルの症状は落ち着いています。

 

自律神経失調症という病名の症状は、

かなり広い範囲に及びます。

発症の原因から漢方で考える病態を

的確に把握して、治療にあたる事が

とても大切なことなのです。

 

 

 

 

漢方コラージュ代官山

漢方研究会 コラージュ

戸田一成

代官山 東京

 

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