コラム

更年期障害 漢方薬 その一

コラム

最近、不定愁訴でお悩みのSさんが、

漢方相談に来られました。

Sさんは、48歳、身長158cm、体重49kgです。

会社に勤務しながら、二人の子供の面倒を

みるお母さんでもあります。

半年前までは、生理の周期が28日~30日で

リズミカルに来ていました。

ところが最近では、3週間位で早く来たり、

5週間と遅くなったりします。

その頃より、突然のぼせて顔から汗が

噴き出るようになったり、眠りが浅く

動悸がするようになりました。

そこで婦人科を受診して血液検査をした結果、

ホルモン補充療法を進められました。

しかし、Sさんの家系に乳がんに罹患した方

がいるため、漢方治療を選択しました。

更年期症状は非常に個体差があります。

40代になって身体症状や精神症状も強く

出る方から、閉経後もほとんど症状が無い

方までいろいろです。

では、漢方では更年期障害をどのように

考えているのでしょうか?

 

☆漢方で考える更年期障害

基本40代後半頃より閉経(53歳前後)

までの間、生理の周期が乱れてきます。

この周期の乱れ方も人それぞれです。

Sさんのように生理の周期が早く来たり

遅くきたりと錯雑するタイプの方もいれば、

徐々に遅くなり閉経を迎える方もいます。

まず漢方では、リズミカルに来る生理の

周期は、「疏泄(そせつ)」という気の流れ

の働きと考えています。

ところが、加齢や生活習慣の乱れ、そして

ストレスなどにより、疏泄の働きに異常が

起これば生理の周期が乱れると考えて

いるのです。

Sさんも年齢的に更年期の時期でも

ありますし、会社でのストレスや高校生と

中学生の子供たちの事など、とても忙しい

年齢と言えるでしょう。

このような状況ですと、やはり疏泄の働きに

影響が出やすくなります。

漢方では「疏泄失調」と読んでいます。

疏泄という気の流れが悪くなりますと、

さらに身体が化熱してきます。

それがホットフラッシュと呼ばれる、

のぼせになります。そして、発汗が起こり

ます。さらに、発汗後は急に冷えを感じます。

そこで、疏泄の流れを整える薬草が、

柴胡と芍薬になります。

この二つの薬草をコンビで使うことにより

疏泄失調は改善されて行きます。

さらに化熱した状態をクールダウンさせなく

てはなりません。ここで必要な薬草が

牡丹皮と山梔子になります。

 

もう一つ大切な症状があります。

Sさんは、半年前より生理の周期が乱れ

始めた頃より、生理の量が減少してきています。

漢方では、血の不足と捉えています。

そこで血を補う必要があります。

ここでは、当帰と芍薬というコンビが

必要になります。

 

このように処方を組んでSさんに服用

して頂きました。二か月服用した頃より、

生理が早くきて困る事がなくなりました。

その頃より、のぼせが明らかに軽減して

きました。ホットフラッシュが気にならなく

なると、気持ちも安定してきます。

其の後、生理の周期は遅れがちになりましたが、

ホットフラッシュや睡眠の質が改善されて

きました。

都合六か月の服用で症状の安定をみて、

服用を中止して様子をみています。

更年期障害は症状の程度や症状の出方など、

人それぞれに違います。

更年期障害 漢方薬 その二

では、Sさんとは違うパターンについて

解説いたします。

カンポウ コラージュ

漢方研究会 コラージュ

代官山 東京

戸田一成

 

 

 

 

 

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