コラム

にきび 漢方治療 その三

コラム

ニキビでお困りのNさんが、漢方相談に

来られました。

Nさんは36歳の女性で保険会社に勤務

しています。

身長は163cm、体重は47kgでほっそりとした

と言うよりは、少し筋張った印象を受けます。

 

☆Nさんのニキビ

こめかみからオデコにかけて、米粒大の

面皰が散在しています。

色は薄い赤から赤みの強いものまで、

あります。

 

☆Nさんのニキビ 発症要因

三年前に会社内で部署が移動になってから

ニキビが気になり出しました。

それまでの部署は定時に帰宅できたのですが、

移動になってから帰宅は遅くなりました。

そして、今の部署に移って困る事は、

午後7時過ぎる頃から胃のあたりが

痛む時がある事です。

このような症状が気になり出した頃から

ニキビが気になり出したそうです。

食事の時間について尋ねてみると?

前の部署では、朝は7時頃、昼は12時、

晩は7時過ぎに規則正しく食事をしていた

とのこと。

今度の部署になってからは、朝と昼は

同じだけれど、晩は9時過ぎにであったり

時に10時を過ぎる事もあるそうです。

このような生活習慣の変化による、

胃痛とニキビは関係がありそうです。

その他の症状を確認すると、やはり

今度の部署はストレスを強く感じる。

そのためか、生理痛は軽くあったが、最近は

痛み止めを飲むこともある。

生理の前は、ニキビが目立つようである。

そして、休日は食事の時間が規則正しくなる

ので、胃痛となることはあまりないとのこと。

 

☆Nさんの漢方治療

Nさんの胃痛は、昼の食事が12時ころで、

晩の食事が9時を過ぎる事から、空腹時間が

長いため胃酸にさらされる時間があると

考えられる。そこにストレスを強く感じる

事でさらに胃酸が出てしまい、胃痛になる

ものと思われます。

このような病症に対して、漢方では

今から1800年前に書いたとされる、

『金匱要略』という書籍に記載があります。

『金匱要略・腹満寒仙宿食病編』に、

「柴胡桂枝湯:心腹卒中痛の者を治す。」

とあります。

ここでの心腹とは胸から腹部までを指しますが、

胃痛と捉えても良いのです。

但しここでは、体格・体質の特徴があります。

それは、やせ気味で身体が筋張り、ストレスに

弱い傾向の方に向く方剤なのです。

ですから、ラクビ―やプロレスの選手などの

体格でストレスを受けやすくても、この方剤は

不適応になります。

Nさんは会社の部署の移動に伴い、勤務時間

が長くなって食生活が乱れた事とに、

ストレスが加わって自律神経が乱れ胃痛と

なったと考えられます。

そして、自律神経の乱れが内分泌系ホルモンにも

影響して、生理痛やニキビの発症になったのです。

 

そこでSさんには、柴胡桂枝湯を煎じて服用して

頂ました。

会社での午後からの空腹時間が長いことに対して

夕方頃にパンやカステラのようなものを一口

食べてもらう事にしました。

胃酸を中和するためでもあり、少し血糖値を

上げる事によって気持ちも落ち着くからです。

但し甘味の強い物は胃の粘膜を荒らしてしまう

ので良くありません。

 

Nさんは、規則正しく煎じ薬を服用して

頂いたので、4週間経ったころ胃痛はほとんど

無くなりました。

胃痛の軽減・消失とともに、ニキビも気にならなく

なりました。

生理痛の軽減を確認するまで、四ヶ月服用して

頂きその後服用を中止して様子をみています。

胃痛とニキビから解放される日も、

近いと思われます。

漢方 コラージュ

漢方研究会 コラージュ

代官山 東京

戸田一成

ALL
ページトップへ