コラム

にきび 漢方治療 その一

コラム

ニキビでお悩みのSさんが漢方相談に

来られました。

Sさんは28歳の女性で会社員の方です。

皮膚科にて治療をしていた時期もありましたが

身体の内面からのバランスを良くする事を

考えて、漢方治療を希望されたのです。

 

☆Sさんのニキビ

大学生の頃からニキビは気になっていましたが、

就職して勤務するようになり、ストレスや

食事の時間の不規則が重なると悪くなる

ようです。

部位:顎からこめかみにかけて面皰が散在

しています。

状態:面皰は赤みを帯び、少し脂っぽい。

増悪要因:月経の一週間前頃から月経が始まる

頃までが一番酷くなります。

丘疹は大きくなり赤みも強くなります。

そこでSさんのニキビは月経前に増悪する

事から、月経について確認することになります。

 

☆Sさんの月経

周期:21日~33日と不定期

期間:最初の三日間はしっかりあって、後二日間

は少しになり終了。

月経痛:1から2日間は痛み止めが欲しい。

月経量:特に多い用のナプキンの必要性はない。

血塊:あまり気にならない。

PMS:月経前はニキビはが増悪するだけでなく

イライラが強い、胸の張りも強い、眠りも浅く

なりやすく、時に頭痛あり。

 

☆Sさんのその他

大便:一日一回、普通便。

小便:一日、6回から7回程度。色・量とも問題無し。

冷え性:あまり感じたことは無い。

浮腫み:夕方になると少し靴がきつくなる程度。

消化器:特になし。

 

このように見てきますと、Sさんのニキビは

皮膚の問題というよりは、月経との関りが

強いニキビになります。

 

☆Sさんのニキビ 漢方治療

まず月経の周期を整える事とPMSを改善する事が

重要になります。

漢方で考える月経の周期は、疏泄(そせつ)と言う

働きがスムーズに行われているかになります。

明らかに周期が乱れていますので、疏泄の働きを

良くしなくてはなりません。

また、月経前のPMSも疏泄の働きを深く関係

します。

Sさんのように疏泄の働きが乱れてる方に

必要な漢方薬として、柴胡+芍薬の組み合わせが

必要になります。

一般的には、疏泄は気の流れの異常を指します。

今回は月経における気の流れの異常ですので、

血の流れの異常を整える、当帰+芍薬の

組み合わせも必要になります。

そこでSさんの処方は、柴胡+芍薬+当帰を

基本として処方を組む事になります。

内分泌のホルモンの調整、そして自律神経の不調

の改善をカバーします。

ここまでが身体の内面からの調整になります。

 

☆Sさんのニキビのアプローチ。

身体の内面を整える事は基本になりますが、

皮膚に起こっている面皰に直接的に

アプローチする事も大切です。

面皰が赤いと言う事は、炎症があることに

なります。

直接的に炎症を鎮める漢方薬が必要になります。

黄連・山梔子・牡丹皮などになります。

Sさんのニキビの処方として、これらの要素を

取り入れて処方を組み服用して頂く事に

なります。

 

☆漢方薬の服用と日常の注意点

面皰の形成は、分泌された皮脂の成分中の

中性脂肪がリパーゼにより分解され、

このためにできた遊離脂肪酸によって

刺激された毛包上皮が角化を生じて、

皮脂の障害を起こして面皰が形成すると

考えられています。

ここに大きく関わるのが内分泌系ホルモンと

自律神経の調整になります。

そこでまず重要なのが睡眠です。

Sさんにお願いしたのは、夜の12時までに

眠りにつくこと。

自律神経の調整には規則正しい生活リズムが

不可欠です。そして適度な運動も必要です。

特にジムに通う必要などはありません。

日常の生活の中にウオーキングを取り入れる

事が非常に効果的なのです。

そこでSさんには、帰り一駅歩いて電車に

乗ってもらう事にしました。

そして週末の天気の良い日は、なるべく交通機関

の利用を最小限ににして歩いて頂く事にしました。

 

☆漢方薬+整った日常生活

漢方薬を服用し始めて二ヶ月たった頃より

月経の周期が整ってきました。

三ヶ月服用した頃になるとPMS症状が明らかに

軽減しました。そうしますと、ニキビの増悪も

なくなりました。

都合五ヶ月の漢方の服用でPMS症状とニキビ

から解放されたのです。

漢方 コラージュ

漢方研究会 コラージュ

代官山 東京

戸田一成

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